【少子化は当たり前】親になる魅力がない|子育てのリアルをSNSで知る若者|助産師の考え

子供を持つことの「マイナスなイメージ」

「子供」「子育て」について検索すると
「子供 お金 かかりすぎ」
「日本 子育て 無理ゲー」
「子供 お金かかる 後悔」
「子育て お金 もったいない」などと検索ワードが並ぶのです。

これから「子供を授かりたい」「子供はどうしよう」
そう考えている方がこの検索ワードを見て「子供を産みたい」と思うでしょうか。
むしろ不安になると思います。

若者が想像する子育て

SNS普及前は、若者は近くに子育てしている人がいなければ、
妊娠・出産・産後について
「妊娠すれば赤ちゃんはみんなお腹の中ですくすくと大きくなる。
陣痛に耐えて産むことが大変で、元気な赤ちゃんが絶対に生まれる。
その後は可愛い赤ちゃんと遊んで、ミルクをあげてオムツを変えて、スッと眠る赤ちゃんを眺める…」
そう考えている方が多い印象でした。

SNSで知る子育てのリアル

しかし、SNSで子供を持つ親の苦悩を知れるようになりました。
そもそも妊娠することが奇跡であり、
不妊治療をしている夫婦が多いこと、不妊治療の大変さのリアル、
妊娠中も切迫早産や早期胎盤剥離などの様々な危険があること、
出産は様々なリスクがあり、母児ともに無事に出産することが奇跡であること、
産後は身体がぼろぼろな中、育児開始すること、
思うように動かない、痛む自分の身体で育児し、睡眠不足、精神的にもぼろぼろになること、
夫との男性・女性脳の違いによる日常トラブルで余計なストレスが加わること、
多くを知って、喜んで妊娠したいと思う人は何人いるでしょうか。

健康な子供を授かれるとも限らない

元気な子供が生まれる保証もありません。

「こんなはずじゃなかった」「やっぱりやめます」ができないのが
「子供を授かる」ということ。

もし子供に異常があった場合に、十分なサポートを得ることも難しい現状も問題です。
医療ケア児で看護を必要とする子供、重度行動障害などの子供を載せたSNSには、
「私には無理…」というコメントも目立ちます。
それが若者の正直な感想だと思います。

子供を持つことを先送りする若者

結局、子供を産めば負担と責任が増え、自分の自由な時間がほぼなくなります。
働いたお金は無駄遣いしなくても、生活と育児に必要な費用で消えていきます。
もし子供に障害があっても自分が育てないといけない、頼れるサポートは限られています。

子供を授かること自体が一か八か…という状態になっているのが問題です。

「まだ仕事もしたいし、遊びたいし、美容にもお金をかけたい。自分の時間も欲しい。今はやめておこう…」
こう考えて、結婚・出産を後回しに考える若者はとても多いと思います。

「母になることの魅力」がもはやない?

今の若者に母になる魅力もないのではないかと感じます。

妊娠出産で崩れる体形、
食事や公園で汚れても良い服装になるため適当な服装、
ゆっくり食事もできず、
子供に振り回される、
自分のことは後回しになる生活、
育児したからといって給料はなく、社会的称賛もない。

親になることの「魅力」よりも親になることで「諦めるもの」の方が
大きく感じるのかもしれません。

今後も絶対に少子化は加速する

私は助産師として働かせて頂いているため、
産後の女性に「家族計画」についてお話します。

家族計画とは…夫婦やカップルが望む子供の人数や出産するタイミングを
健康状態・経済状況・家庭環境など考慮し計画的に決定することです。

女性にこのお話をすると ‟1人目を出産し、もう子供は望んでいない” という方が
一気に増えた印象があります。
選択的一人っ子の増加です。
20代の方も選択的一人っ子であることにも驚きます。
経済的に余裕を持って子育てしたい、心の余裕も欲しい、自分の人生も楽しみたい、など
理由は様々です。

家族で…ではなく、社会で子供を育てていく方針に変えなければ
今後も少子化は確実に急加速すると思っています。

 

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