【妊娠22週以降の羊水検査】メリットとデメリット|羊水検査をしない選択

羊水検査

大きく分けて21週6日まで22週以降で選択肢に違いがあります。

妊娠21週6日までに結果が判明する羊水検査

羊水検査を実施し、羊水検査の結果が21週6日までにわかる場合、「妊娠を中断する」あるいは「妊娠を継続する」、この2つの選択ができます

羊水検査は赤ちゃんの異常がわかった日の当日に行い、その日に結果がわかるというものではありません。
そのため、21週6日に赤ちゃんの異常がわかったとしても、羊水検査結果を踏まえた判断はできないことになります。

21週0日などに赤ちゃんの異常がわかった場合であっても、羊水検査の日程を病院側と相談の上で決定し羊水検査を実施、羊水検査の結果が出るまでの日数を考えると21週6日までには間に合わないことになります。

病院によって違いはあると思いますが、羊水検査の結果が出るまでには2週間程度必要です。

「妊娠中断も視野に入れた羊水検査」という意味では妊娠20週頃までになります。

妊娠22週以降の羊水検査

妊娠22週以降は妊娠を継続すること、すなわち「産む」という一択のみになります。

そのため、羊水検査は22週以前に行われることが多いのです。
その一方で22週以降に羊水検査を受ける方もいます。
22週以降に羊水検査をするメリット・デメリットについてまとめました。

妊娠22週以降に羊水検査をするメリット

  1. 胎児に染色体異常があることが疑われ、実際に赤ちゃんに染色体異常があった場合、羊水検査することによって染色体異常がわかる場合があります。
  2. 羊水検査で染色体異常が判明した際は、その染色体異常から考えられる病気や症状をあらかじめ予測し、生まれてくる赤ちゃんに対してより具体的に必要な処置、検査、手術を想定し、万全の状態で赤ちゃんの誕生に備えることができます
  3. 染色体異常がわかった場合は、両親の心の準備、支え合えるコミュニティ作り、より詳しい情報収集を行うことで不安の解消に繋がる可能性があります

週数に関係ない羊水検査のデメリット

  1. 通常の羊水検査では、判明する染色体異常が限られています。
    一般的な羊水検査では性染色体異常(ターナー症候群・クラインフェルター症候群)、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミー(ダウン症候)、これらの染色体異常しかわかりません。

    他の染色体異常を調べるためには、その染色体を指定し、追加で調べることによって染色体異常の有無を知ることができます。

    また、染色体異常には「〇番染色体異常」だけではなく、転座・欠失など、部分的な染色体の異常がある場合もあります。

    そのため、本当に赤ちゃんに染色体異常があったとしても、上記以外であった場合は通常の羊水検査を実施してもわからないことになります。

  2. 「羊水検査が陰性=胎児は健康」ではないということです。
    上記のように通常の羊水検査を行ってもわからない染色体異常もあります。
    また、羊水検査では判明しない遺伝子疾患、〇〇症候群もあります。
    世の中にはたくさんの病気があり、赤ちゃんが大きくなってから判明する異常や病気も多いのです。
    通常の羊水検査を行うことは赤ちゃんが上記の染色体異常ではないという証明ができるものであって、赤ちゃんが健康であるという証明にはなりません。
  3. 赤ちゃんにリスクがあります。
    羊水検査は針をお腹に穿刺し羊水を採取します。
    そのため、子宮収縮や破水を起こす可能性が0.2~0.3%あると言われています。
  4. 費用が高額です。
    病院によって金額に違いはありますが平均15万円程度かかります。

受けるべきか悩んだ「羊水検査」

私の場合は26週で赤ちゃんの異常が判明しました。
22週を1ヶ月も前に過ぎていました。

「羊水検査はするべきなのか?」

ずっと疑問に思っていました。
総合病院の担当医に「羊水検査はした方が良いですか?」と聞きました。
担当医からは「しなくて良いのではないか」との返答でした。

羊水検査すれば何の染色体異常かはっきりし、スマホ片手に検索する時間も減り、何より自分のモヤモヤした心が少しすっきりするのではないか…
ずっと悩むことにも検索することにも疲れた…

このような気持ちもありましたが、担当医の言葉を聞いて自分でもよく考え、私は「妊娠中に羊水検査はしない」という決心がつきました。

妊娠22週以降に羊水検査をするデメリット

私が羊水検査をしなかった理由は以下の5つです。

産む選択しかないため

私の場合は、赤ちゃんの異常を知った時点で26週。
産むか産まないかの2つの選択がある時期の21週6日を過ぎていました。
「産む選択」しかありませんでした。

赤ちゃんにリスクがあるため

羊水穿刺したことによる子宮収縮・破水のリスクのリスクがあります。

また、針をお腹に穿刺して行うため、大きくなっている赤ちゃんに針が当たる可能性はゼロではないと考えます。
可能性は低いですが、赤ちゃんは自由にお腹の中で動いているため動いているため、危険性がゼロではないと思います。

費用が高額であるため

羊水検査は高額です。
赤ちゃんに染色体異常があることは断定できませんが、ほぼ100%病気があることはわかっている状況です。
産まれてきたらNICUということも決まっていました。
入院費、交通費、赤ちゃんに必要になる物品、搾乳のための搾乳パックも何ヶ月も…となると赤ちゃんにかかる費用、通院にかかる費用も大きくなります。
羊水検査にかかるであろう費用を産まれてきた赤ちゃんのために必要な費用に充てたいと思いました。
実際に、生まれた赤ちゃん桜空にはたくさんの異常が見つかり、24時間人工呼吸器が必要で加湿器も手放せなかったため、移動用のバッテリーも必要でした。
また、このバッテリーも高額で14万円しました。

2年前はバッテリーに補助などはありませんでしたが、2023年現在は市によりますが移動用バッテリーに対して10万円までの補助金が下りるそうです。

検査で判明する染色体異常が限られているため

我が子は最初は18トリソミーではないかと自分で疑っていました。

しかし、今の段階で言われている異常を検索していると22番染色体異常、VATER症候群、チャージ症候群、なども検索結果に出てくるようになりました。

22番染色体異常である場合、通常の羊水検査では判明しません。
通常の羊水検査に検査項目を追加し、追加料金を支払うことでわかる染色体異常なのです。

また〇〇症候群は羊水検査でも判明しません。
出生後に精密検査を行い、診断していくことになります。

通常の羊水検査を受けても、結果、我が子が13番染色体異常、18番染色体異常、22番染色体異常、性染色体異常でなかった場合は我が子のことは何もわからなかった、という結果に成りかねないのです。

ならば、産まれてから知ることで良いのかもしれない、と思いました。

「この子に任せよう。自然に任せよう」と思えたため

いろいろと考えた結果、この考えに至りました。

「この子に任せよう。自然に任せよう」

お腹の赤ちゃん、桜空にはたくさんの病気がある
でも、元気に動いて今日も生きている
この子はもうすぐ産まれてくる
こんなに病気があって出産の日を迎えることができたとしたら
桜空はきっと産まれたいんだろう
この子に任せよう。
自然に任せよう。

病気があっても、障害があっても、同じ「命」

病気がある赤ちゃん、障害のある赤ちゃん、病気や障害のない赤ちゃん、みんな同じ命です。
同じ生活を…ということは難しくとも、「平等な生活の質」が与えられるべきです。

しかし、実際に病気のある障害のある赤ちゃんを出産し、育て、思ったことは、今の社会では平等な生活の質が与えられていないことです。

病気の赤ちゃんも、障害のある赤ちゃんも、そのご家族も、何も悪いことなんてしていないのです。

しかし、やはり解決できない問題がある。
結局は家族で解決しなければいけない問題などがあり、家族が抱える問題の大きさを感じました。
このことは当事者として、しっかりと発信していきたいと思います。

問題が改善されないかもしれませんが、それでも発信して当事者として想いを残したいと思っています。

年々、様々なことが改善されてきているとは感じます。
病気、障害など関係なく、みんなが笑顔で共存できる社会を目指したいです。

病気、障害は関係なく、生まれてくるすべての赤ちゃんがたくさんの愛情を受けて育っていくことを願っています。

【悩んだマタニティフォト】病気・障害関係ない|お腹の子の命に感謝
私の3人目の赤ちゃんは妊娠26週の時に心臓の異常を告げられ、その後、染色体異常を強く疑われていました。悩んだ末に、今回もマタニティフォトを撮ることにしました。その時の感情を綴っています。
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