次男 桜空の死
旦那は子供が亡くなってすぐに「仏壇を買う」と言い始めました。
私は桜空が死んでしまい、憔悴しきっているとはまさにこのことを言うんだと実感するほど無気力でした。
もちろん仏壇どころの気持ちではなく「後でゆっくり考えたい」と言いました。
旦那は「お位牌に合わせた仏壇を買わないといけない、一緒に仏壇店に行こう」と言いました。
お仏壇を買うかどうかも決めていないのに…
全く行く気持ちになれず、旦那が1人で行きました。
仏壇のイメージ
私にとって仏壇は「祖父母の家にあり、老いて亡くなった方のためのもの」というイメージでした。
見ると少し悲しく寂しくなり、少し暗い印象も持っていました。
我が子が亡くなり「仏壇を…」と言われて、
そうか…桜空死んでしまったから仏壇の話が出るんだ…
幼い、たった2歳の子だけれど、死んでしまったから。
…仏壇、絶対に必要なのだろうか。
私は仏壇を見て、また悲しい気持ちになる。
供養は仏壇を準備しないとできていないことになるんだろうか。
仏壇を準備したい旦那
「仏壇は準備しよう」
旦那の考えは変わらず、仏壇を準備することになりました。
準備するにあたって、こげ茶色など暗い仏壇ではなく明るい色が良かったため
「どうしてもお仏壇を準備するなら、白など明るい仏壇が良い」と言ったところ
身内に「白?!」と言われ、何のために準備するお仏壇なのか、再びわからなくなりました。
仏壇がなくても大丈夫
結局、仏壇は準備しました。
薄茶の桜の模様が入った仏壇にしました。
しかし、私は今でも仏壇はなくて良いと思っています。
外国のようにお葬式や仏具にお金を掛けず、桜空の写真の周りに好きなものを置いたり、お花を飾りたい。
日が当たり、温かく、家族みんなが見える場所に
可愛い桜空の写真を飾って、綺麗なお花を隣に供えています。
結局、供養の仕方はどんな形でも良い、残された人の望む方法で良い、
大切なのは、故人を偲ぶ心だと思います。
法事も周忌もいらない
私にとって悲しくなる法事。
桜空がお世話になった病院の医師や看護師、訪問医師・看護師、病院で付き添いの協力をして下さった家政婦さんに再会することができたり、桜空のお話ができるなら絶対に法事をしたいです。
共に桜空を育て、支えてくださった人は私の恩人です。
お線香の香り、お経…亡くなった日のこと、お葬式や火葬を思い出します。
「ごめんね…」元気に産めなかった自分を何度も責めます。
たくさん頑張らせてしまいましたが明るい未来はありませんでした。
懺悔の気持ちしか生まれない法事は、今もしたいと思えません。
法事も故人のためにしたい、と思える場合にすれば良いのです。
供養の方法は違って良い
供養の方法はしきたりなどに捕らわれる必要はないと感じています。
故人を想う残された遺族の想いや行動が「供養」だと思います。
今日を生きたかった、生きてほしかった桜空のためにも
私が桜空のもとへ逝くその日まで感謝して生きていこうと思います。