【VATER症候群】原因不明の難病|10000分の1が我が子に

私の6回の妊娠歴

私は基礎疾患はありません。
今までに大きな病気をしたことも、手術をしたこともなく、飲んでいる薬もありません。

妊娠回数は6回。
1回目の妊娠…26歳、8週で心拍停止し自然流産しました。
2回目の妊娠…流産の3ヶ月後の26歳で妊娠、27歳で1人目を無事出産。今も元気に育ってくれています。
3回目の妊娠…28歳で妊娠、8週で心拍停止し流産、子宮内清掃術を受けました。
4回目の妊娠…流産の3ヶ月後の29歳で妊娠、30歳で2人目を無事出産。今も元気に育ってくれています。
5回目の妊娠…32歳で妊娠、32歳で難病指定であるVATER症候群である3人目の桜空を出産。
6回目の妊娠…34歳で妊娠、35歳で4人目を無事出産。今も元気に育ってくれています。

私に問題があるのかもしれない…

6回の妊娠中、2回流産、4回出産。
4回出産のうち、1人はたくさんの病気を持った難病の子どもが産まれ、3人は元気に産まれ、今も元気に育ってくれています。

しかし、半分の確率で私は流産し、難病の赤ちゃんを産んでいます。
私に何か異常があるのかもしれない…そう思っていました。

遺伝子検査は異常なし

私の3人目の子供、桜空は妊娠26週で異常が発覚しました。
たくさんの病気、たくさんの奇形があり、出生後に多発奇形症候群といわれるVATER症候群であることがわかりました。

VATER症候群の原因は不明です。
出生後に「難病であるため検査対象」ということで、大学病院で夫婦の遺伝子検査もさせていただきました。
6回の妊娠で2回流産、1回難病の赤ちゃんが産まれているため、もしかすると私に何か問題があるのでは…とも思いましたが、夫婦ともに遺伝子異常は見つかりませんでした。

様々なことに気を付けた妊娠前・妊娠中

遺伝子異常がないことがわかり、では他に何がいけなかったのだろう…
なぜ、桜空にこんなにも多くの病気を持たせてしまったのか、原因を自分なりに詮索しました。

私自身、助産師ですので、妊娠前も妊娠中も様々なことに気を付けて過ごしていました。
薬剤、放射線、食事、どの妊娠も同じように気を付け、同じような生活をしていました。
桜空を妊娠する半年以上前から葉酸も摂取しています。

何がいけなかったのだろう…
何度考えても、結局答えは出ませんでした。

VATER症候群は原腸形成期の異常

妊娠検査薬で陽性反応が出たとき、家族でとても喜びました。
しかし、VATER症候群は原腸形成期の異常であることから、妊娠反応が出る時期にはすでに異常が発生している状態になります。
妊娠反応が出て家族で喜んでいたあの時期に桜空はすでにたくさんの病気を持っていたことになります。

糖尿病と関係?

ネットで検索すると「妊娠糖尿病やトリソミー18の部分症状としてVATER症候群の症状を呈する場合がある」と記載あります。
しかし、
私自身は妊婦健診で受ける2回の血糖検査は問題ありませんでした。

理不尽な「確率」

VATER症候群は10000~40000人に1人の確率で出生しています。
今の段階では原因不明の難病です。
今までも、今も、これからも一定の確率でVATER症候群の赤ちゃんが産まれてきます。

どんな赤ちゃんが産まれても問題ない世の中に

大切なことは、どんな赤ちゃんが産まれてきても社会で育てて行ける体制を作ることです。
どんな赤ちゃんも、産まれてこれた赤ちゃんの存在に感謝し、産まれてきた赤ちゃんが愛情を受ける権利があると思っています。

皆がまずは知ることから、そして産む決断をしたり、産む選択肢しかなかったとしても産まれてきた赤ちゃんが社会でサポートされ、守られながら愛されながら生きていける社会になることを望んでいます。

【VATER症候群の桜空くん誕生】難病児・障害児を出産した母の感情
待望の第3子の桜空(さく)はたくさんの病気を持って産まれました。病名はVATER症候群でした。桜空が誕生した日の母親である私の感情を綴っています。
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